【奈良観光】世界遺産・興福寺の魅力・見どころ The highlight of Kohfukuji Temple, World Heritage Site



Cocoro
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奈良公園の近くにある、世界遺産のお寺、『興福寺』についてご紹介します。




興福寺の場所






興福寺は近鉄奈良駅から徒歩5分圏内の場所にあり、奈良公園が興福寺の境内であるともいえる、広大な境内地をもつ奈良を象徴するお寺です。


有名な五重塔や2018年に再建された中金堂など見どころもたくさんあります。

仏像については東大寺を上回る国宝所蔵数を持ち、国宝の中でも阿修羅像や千手観音菩薩像などを所蔵する国宝館も必見です。






世界遺産の興福寺





興福寺の前身である山階寺は、669年に藤原鎌足が重い病気を患った際に、夫人である鏡女王が回復を祈願して釈迦三尊や四天王などの諸仏を安置するために造営したものと伝えられています。
「山階寺」は後世においても興福寺の別称として使われています。


672年の壬申の乱の後に飛鳥に都が戻り山階寺も移されました。地名を取って厩坂寺(うまやさかでら)と名付けられました。

710年の平城遷都により、藤原不比等によって現在の場所に移され、『興福寺』と名付けられました。

1998年12月に「古都奈良の文化財」の構成資産の一つにとして世界遺産に登録されました。


興福寺の見どころ① 五重塔



730年に光明皇后の発願により創建されました。

数回の焼失被災の後、室町時代の1426年に再建されました。奈良時代の建築特徴を随所に残した力強い塔です。

初層の内部の四方に薬師三尊像、釈迦三尊像、阿弥陀三尊像、弥勒三尊像を安置しています。内部の拝観は不定期で、限定的となっています。


光明皇后とは?

729年に聖武天皇の皇后となり、翌年施薬院を置いて諸国の薬草を集めて貧しい病人に施すとともに、貧窮者や孤児を救済するために悲田院を設置しました。

興福寺五重塔建立の発願を行ったり、聖武天皇と東大寺建立も発願したりするとともに、国分寺の設立を夫に進言したとも伝えられています。

光明皇后の父親は藤原不比等です。




五重塔の高さは50.1m。京都の東寺の五重塔に次いで日本2番目に高い木造塔です。

興福寺の見どころ②東金堂



726年聖武天皇が叔母の元正天皇の病気治癒を願い建立しました。

五重塔と同様に焼失する歴史を辿り、室町時代の1415年に再建されました。
奈良時代の創建当初の建築特徴を残したものとなっています。

堂内のご本尊「薬師如来」「四天王像」などの国宝や重要文化財の仏像は必見です。




  • 拝観時間:9時〜17時 (無休)
  • 拝観料金:大人  300円
         中高生 200円
         小学生 100円

    *東金堂/国宝館 連帯共通券:大人900円 / 中高生 700円 / 小学生 350円


興福寺の見どころ③中金堂



「中金堂」は、藤原不比等により創建されました。興福寺境内で最大規模の仏堂となっています。
6回の焼失、その後の再建の後、1717年に消失し1819年に仮堂として再建されましたが、
老朽化のため2000年に解体し2018年に創建当初の姿に復元され一般公開が開始されました。

日本の伝統的な木工技術を駆使し、朱色が美しく映える華やかな佇まいの奈良時代の建築様式を残した建造物です。




  • 拝観時間:9時〜17時 (無休)
  • 拝観料金:大人  500円
         中高生 300円
         小学生 100円

興福寺の見どころ④南円堂



平安時代初頭の813年に藤原冬嗣が父内麻呂追善のために創建しました。
複数回の再建を経て江戸時代中期の1789年に4度目の再建がされました。
堂内には「本尊不空羂索観音菩薩坐像」が安置されています。

西国三十三所第九番札所。
10/17のみ開扉されます。(大般若経転読会)







興福寺の見どころ⑤国宝館



「国宝館」は、僧侶が食事をする食堂の場所に1959年に建てられました。

興福寺が所有する国宝・重要文化財の仏像や絵画、典籍文書等が収蔵・安置されています。


有名な「阿修羅像」や「千手観音菩薩像」など貴重な文化財を見ることのできる場所として多くの拝観者で賑わっています。



Cocoro
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国宝館はとても見応えがありましたので、まだ見ていない方にはおすすめします。有名な「阿修羅像」も良かったですが、個人的には国宝館の演出全体が素晴らしかったです。
照明の当て方や、静かで落ち着いた雰囲気や、貴重な国宝を1mほどの近さで間近で観れること。
特に「千手観音菩薩立像」は左右、正面の三方向からじっくり観ることができます。そんな経験はなかなかできません。





  • 拝観時間:9時〜17時 (無休)
  • 拝観料金:大人  700円
         中高生 600円
         小学生 100円

    *東金堂/国宝館 連帯共通券:大人900円 / 中高生 700円 / 小学生 350円

興福寺の見どころ⑥猿沢池と興福寺



猿沢池の歴史
奈良時代の749年に、藤原氏の氏寺として栄えた興福寺が放生会という生き物を野に放ち、生命を慈しむ宗教儀式に用いる放生池として造成させたと言われています。

*采女祭

奈良時代に帝の寵愛を受けていた采女が帝の寵愛が薄れたことを嘆き猿沢池に身を投じたことから、その霊を慰めるために采女神社が建てられました。
命日の時期とされる中秋の名月に行なわれる「采女祭」。奈良市中心部の商店街などを練り歩く花扇奉納行列と猿沢池で行われる管絃船の儀などが実施されます。



猿沢池

猿沢池から興福寺・五重塔を望む。


2020年6月10日にオープンした、スターバックスコーヒー猿沢池店